糖尿病治療薬をわかりやすく解説③GLP−1作動薬

糖尿病治療薬解説シリーズの第3弾は、「GLP-1作動薬」です。

ジーエルピーワン?・・・・

GLP−1は小腸から分泌されるホルモンです。

内服薬ではリベルサス、注射薬ではトルリシティ、ビクトーザなどがあります。

食事が小腸に入ってくると分泌されます。

その働きは

  1. 胃腸の動きを遅くする
  2. 膵臓からインスリンを分泌させる
  3. 満腹感を感じやすくなる

などがあります。

このGLP-1は、体内でDPP4と呼ばれる酵素の働きですぐに分解されてしまいます。

そこでこの「GLP-1作動薬」はDPP4によって分解されにくいように少し構造を変化させて開発されています。

なので、血糖値を下げる効果や、食欲を抑える効果が十分発揮されるわけです。

GLP-1作動薬のメリット

  • 低血糖を起こしにくい
  • 体重を減らす効果あり

GLP-1作動薬は体内にもある物質(に近いもの)ですので、基本的には低血糖を起こしにくいです。

ただし、他の薬剤との併用によっては低血糖を起こすため注意が必要です。

また、食欲を抑える効果があるため体重が減りやすくなります。

肥満がある糖尿病の方には大きなメリットになります。

GLP-1作動薬のデメリット

  • 価格が高い
  • 吐き気や胃の不快感などが出ることあり
  • 内服薬は朝食前30分空ける必要あり

GLP-1作動薬のデメリットの1つ目として価格が高いことがあります。

新しい薬なので価格が高いのはやむを得ないのですが、内服薬のリベルサス7mg(維持量)は1錠で約325円となっています。

1日1錠30日間内服すると、3割負担の場合で約3000円の自己負担となります。

糖尿病の薬は長期間飲み続ける必要があるため、お薬代がそれなりの負担となってしまいます。

また、胃の動きを遅くする作用があるため胃の中に食べ物が残る時間が長くなり、吐き気や腹部不快感を感じる方もおられます。

そして内服薬の場合は朝食前30分空ける必要あり、生活スタイルによってはそれを面倒に感じるかもしれません。

まとめ

GLP-1作動薬について解説しました。

低血糖を起こしにくい、体重が減る効果がある、などメリットがありますが、価格が高いなどデメリットもいくつかあります。

とても良い薬ですが、メリット・デメリットをよく考えて使用する必要があります。

実際に処方を受けるにあたっては主治医の先生とよく相談をするようにしましょう。

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