糖尿病薬をわかりやすく解説④DPP4阻害薬

今回は糖尿病の薬解説シリーズの第4段、DPP4阻害薬についてです。

具体的な薬の名前としてはジャヌビア、トラゼンタ、テネリアなどです。

ディーピーピー・・・?なんかまたややこしそう・・・

名前は少し覚えにくいですが、前回のGLP−1作動薬の解説とも関係してくるので、合わせて読んでいただければよりよく理解してもらえると思います。

DPP4阻害薬の仕組み

血糖を下げるホルモンである「インスリン」は、みなさんも知っている方が多いかと思います。

DPP4阻害薬は、大きな分類で言うとインスリンの分泌を増やすお薬です。

「糖尿病治療薬をわかりやすく解説③」で解説した「GLP−1」というホルモンにはインスリンを分泌させる作用があります。

しかしこのGLP1はDPP4(Dipeptidyl peptide-4)というホルモンによって体内で分解されてしまいます。

このDPP4を邪魔する(阻害すると表現します)のでDPP4阻害薬は体内のGLP−1を増やすことで、インスリンの分泌を増やし、血糖を下げることができるのです。

DPP4阻害薬とGLP-1作動薬は併用できない

DPP4阻害薬もGLP-1作動薬も、「GLP-1の作用を増やす」と言う点では共通しているためこの2種類を併用することはできません。

もしすでにDPP4阻害薬を内服している場合に、新たにGLP-1作動薬を開始する場合にはDPP4阻害薬を中止する必要があります。

この2つの薬の効果の違いなどは少し細かい話になってくるので、気になる方は直接医師に質問してください。

ここではDPP4阻害薬とGLP-1作動薬は似ているので併用できないことだけ覚えてもらえれば十分です。

まとめ

糖尿病治療薬であるDPP4阻害薬について解説しました。

GLP-1を分解する酵素であるDPP4の邪魔をすることで、結果としてインスリンの分泌を増やすお薬です。

効果が共通する部分があるためGLP-1作動薬とDPP4阻害薬は併用することができません。

他の糖尿病記事と合わせて読んでいただけるとより理解が深まると思います。

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