健康診断で血圧が高かったから、自宅で血圧を測るように言われたけれど、具体的にどうやって測ればいいのかな?
こんな疑問を感じたり、とりあえずなんとなく気がついた時に測っているという人もいるのではないでしょうか?
そもそも高血圧がある人はもちろん、そうでない人でも日々の健康管理の一環として自宅での血圧(家庭血圧と呼びます)を定期的に測定しておくことは大切です。
ここでは、いつ、どんな血圧計で、どうやって血圧を測ったら良いのか、基本的ですがとても大切な事を解説していきます。
家庭血圧の測り方のポイント
家庭血圧を測る時のポイントをまとめると以下の5つになります。
- 朝と夜の1日2回測定する
- 腕に巻くタイプの血圧計を使う
- トイレをすませて1−2分安静にしてから測る
- 1度につき2回ずつ測定して平均を記録する
- 週に5日以上測定する
参考資料:日本高血圧学会 家庭血圧測定パンフレット
朝と夜の1日2回測定する
高血圧ガイドラインでは朝と夜の1日2回の測定が推奨されています。
- 朝:起床後1時間以内で、食事や内服薬を飲む前に測定
- 夜:就寝直前に測定
なんで1日に2回も測らなければならないの?と疑問に思われるかもしれません。
これにはもちろん意味があります。
それは「早朝高血圧」と「夜間高血圧」を見つけるためです。
一般的には夜間就寝時には血圧は下がり、朝の起床時にかけて血圧が上昇します。
この起床時に血圧が上がりすぎるのが早朝高血圧で、心筋梗塞や脳卒中などはもちろん、腎臓などの臓器にも悪影響があります。
また、夜間は日中に比べ10-20%ほど血圧が下がることが普通ですが、下がらない、むしろ上がってしまう方がおられ夜間高血圧と言われます。これもまた心筋梗塞や脳卒中など血管の病気のリスクとなるため注意が必要です。
腕に巻くタイプの血圧計を使う
血圧計には腕に巻くタイプの他に、手首に巻くタイプのものがあります。
より正確な血圧を測るためには腕に巻くタイプの血圧計で測る必要があります。
手首の血管は腕の血管に比べて細く、正確な血圧が測りにくいです(腕よりも高くなる傾向があります)。
腕に巻くタイプの方がやや価格が高い傾向がありますが、それでも数千円程度で購入できます。
トイレをすませて1−2分安静にしてから測定する
トイレを我慢していると血圧は高めに出てしまうので、起床後、就寝前に排尿してから1ー2分程度イスに座って安静にしてから測るようにしましょう。
1度につき2回ずつ測定して平均を記録する
1度につき2回ずつ測定して平均を記録しましょう。
朝に2回測って平均を記録、夜に2回測って平均を記録、という感じです。
週に5日以上測定する
できれば毎日測定することが望ましいですが、どうしても忘れてしまったり、忙しくてできない日もあるかもしれません。
週5日以上測定できていれば十分ですので、1日や2日忘れたとしても気にせず記録を続けることが大切です。
まとめ
自宅での血圧の正しい測り方について解説しました。
「1日2回なんてできない」とか「週5日以上とか続けられない」という人はまずは1日1回でも週1回でもいいですので自宅での血圧測定をはじめましょう。
一番良くないのは、血圧を自宅で全く測らないという状態です。
大きな病気になる前に、少しずつできることからはじめていきましょう。